☆蘇った色彩8 ☆ 【白い花の小紋】
白い花模様が映える利休色の小紋と袋帯をご紹介いたします。
下の写真は春のお茶会でお点前をする絹様(右)です。【昭和14年3月6日撮影 月光殿にて】
*注:重要文化財護国寺月光殿
ろうけつ染め、利休色の地に、ぱっちりとした白あがりの花が美しい小紋です。
夢のような白い花は、地染めをする際に、絞りの技法で白地を残し、後にその部分を完全に伸ばしたものと思われます。
青い葉の輪郭や、つるの先まで、糸目糊の跡が全て手描きの着物であることの証明です。
帯は、古裂が風化した侘び寂びの世界を織で表現しています。いかにも茶人らしい見事な取り合わせです。
下の写真右側は、後姿が美しいので、店内にて撮影いたしました。
同じ着物に帯を変えたお茶会の写真(下)が残っておりました。残念ですが、この帯は見つかりませんでした。
【昭和15年10月3日 上野寛永寺広間にて】
【4月の写真】
昭和4年4月 多摩川園にて、とあります。
絹様は弟様、お妹様と連れ立って、従業員の慰安をされたのでしょう。
絹様のヘアスタイルは二百三高地、お妹様は当時流行り始めたパーマのウエーブヘアです。
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