着物の防寒は何を着る?道行・道中着・コート選びの正解【2026年版】

如月(きさらぎ)を迎え、寒さが日増しに加わって参りました。「冬に着物を着たいけど、寒くて諦めてしまう…」そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
2月は「衣更月(きさらぎ)」とも称され、重ね着で冬の寒さをしのぐ季節。今回はこの寒い時期を、いかに暖かく美しく着物を着こなすかにテーマを絞り、着物レンタルあきマネージャー安部麗子監修のもと、冬の着物防寒の6つのアイテムとインナー対策を徹底解説します。
📖 この記事でわかること
冬の着物、こんなお悩みありませんか?
✓ 「着物を着たいけど、冬は寒すぎて諦めてしまう」
✓ 「和装コートって種類が多くて、どれを選べばいいか分からない」
✓ 「道行と道中着の違いって何?」
✓ 「洋服のコートを羽織っても大丈夫?」
✓ 「成人式の振袖、どんな防寒対策がベスト?」
このようなお悩み、すべて解決します。
なぜ着物は寒いのか?
実は、着物は寒くて当然なのです。
着物は、蒸し暑い京都の夏をいかに涼しく過ごすかと工夫されて発展してきたワンピース形式の南方系衣服。通気性が良く、暑さを逃がす被服構成になっているため、冬は寒いのが自然です。
暖房が完備されていない時代、人々は着物と同じ形の「かさね」や羽織、綿入れを重ねて着用して、寒さをしのぎました。これがまさにレイヤードファッションの原点です。
今回は先人の知恵を参考にしながら、現代の私たちにはどのような防寒対策があるか見ていきましょう。
【6種類】和装コート・羽織で着物の上からの防寒対策
着物の上に羽織るものとして、フォーマルからカジュアルまで、丈や素材により様々な種類があります。シーンに合わせて適切なアイテムを選びましょう。
① 毛皮ショール・ファー
【用途】振袖、黒留袖、色留袖等
【特徴】高級感のある見た目と、抜群の保温性。成人式や結婚式などの格式あるシーンで活躍。
【着脱】室内に入る前に外します。
💎 おすすめ
ミンクショール、フォックスファーショール、ラビットファー襟巻など、色や素材のバリエーションが豊富。
② 道行コート
【用途】道行(みちゆき)コートは着物の定番防寒アウター。フォーマルからカジュアルまで使い分けできます。
【特徴】衿が四角い額縁衿が基本です。
【着脱】コートなので、室内に入る前に脱ぎます。
③ 道中着
【用途】カジュアル〜セミフォーマル
【特徴】衿を着物のように打ち合わせて着物感覚で羽織れるどちらかと言うとカジュアルなコート。しかし、無地のコート等、材質や丈の長さによりセミフォーマルにも着用可能です。 (私物)
【着脱】室内に入る前に脱ぎます。
④ ベルベットの和装コート
【用途】カジュアル〜フォーマル
【特徴】ベルベットは防寒性もあり洋服感覚でお召しになれます。特に寒い日には、ファーの襟巻を重ねたらとても暖かいです。
【着脱】室内に入る前に脱ぎます。
2026年イチ押し!
防寒性とおしゃれを両立できます。
⑤ 大判ストール(洋服用でもOK)
【用途】全シーン対応(本来はカジュアルですが、現代は目的地につけば暖房完備、移動は車が多いことを考慮してのご提案)
【特徴】洋服用のストールでもOK。着物に慣れていない方でも扱いやすく、タクシー移動の際にも便利です。
【着脱】室内では外すのがマナー。
⑥ 羽織
【用途】カジュアル〜セミフォーマル
【特徴】防寒用の羽織は、現代のような暖房設備がなく、室内が寒かった時代に着物の上に重ねて着用したレイヤードファッションの歴史があります。
無地の紋付羽織をお召などに羽織ると、着物の格が上がります。
【着脱】基本的に室内でも着用可能ですが、茶会や茶事の席中では脱ぎます。
道行コートと道中着の違いは?
よく混同されがちな「道行コート」と「道中着」。見分けるポイントは衿の形です。
| 項目 | 道行コート | 道中着 |
|---|---|---|
| 衿の形 | 四角い額縁衿 | 着物と同じ衿 |
| 格式 | フォーマル向き | カジュアル向き |
| 着用シーン | 訪問着、付け下げに | 小紋、紬に |
| 特徴 | すっきりとした印象 | 着物感覚で羽織れる |
大判ストールの美しい巻き方
ストールは巻き方次第で印象が大きく変わります。着物に合わせる場合は、ゆるめにふんわりと巻くのがポイントです。
基本の巻き方:
- ストールを広げ、中央を首の後ろにかける
- 両端を前で交差させる
- 軽く結ぶか、そのまま垂らす
- 前後のバランスを整えて完成
💡 ポイント:きつく巻きすぎず、着物の衿元が見えるように調整しましょう。
インナーでの防寒対策
コートやショールだけでなく、着物の下に着るインナー選びも重要です。見えない部分だからこそ、機能性を重視して選びましょう。
着装前の防寒対策
足元の防寒
七分丈のスパッツ(和装用ストッキングならなお良い)等で工夫しましょう。裾から見えにくいベージュ色がおすすめです。
背中・上半身の防寒
寒い背中をカバーするには、UネックまたはVネックの七分袖ヒートテックを着用したら暖かいですね。
首の後ろや袖口から見えないよう、開きの大きいものを選びましょう
カイロの活用
寒さを感じる部分に、カイロを利用してもよろしいでしょう。腰、お腹、肩甲骨の間などがおすすめです。
注意:暑くなったらすぐ取れる位置に貼りましょう。
インナー選びの注意点
着物は重ね着による保温効果がありますが、インナーを重ねすぎると室内で暑くなることも。
式場の暖房環境に合わせて調整しましょう。
1枚で2枚分の暖かさ|絞りの着物
厳寒の時期、寒さを感じにくい着物として、1枚で2枚着物を重ねたような温かい絞りの着物をご紹介します。
絞りの着物は、生地に凹凸があるため空気の層ができ、優れた保温効果を発揮します。見た目の華やかさと機能性を兼ね備えた、冬の着物の理想的な選択肢です。
総絞りとは
総絞り(そうしぼり)とは、生地全体に絞り染めを施した最高級の着物です。一粒一粒手作業で糸を括って染める伝統技法で、完成までに数ヶ月から数年かかることもあります。本総疋田絞りは、江戸時代には「奢侈禁止令」の対象にもなったそうです。
生地全体に無数の凹凸が生まれるため、その立体的な質感が独特の美しさと暖かさを生み出します。
📖 総絞りについてもっと詳しく
本疋田総絞り長着の記事を読む →
総絞りの着物が防寒に優れている理由
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生地の凹凸が空気の層を作る
絞りの凹凸が無数の小さな空気の層を形成。この空気層が断熱材の役割を果たし、体温を逃がしません。
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生地が2倍の厚みになる
絞りによって生地が縮むため、通常の2倍の生地量を使用。その分、保温性が格段に高まります。
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風を通しにくい構造
凹凸のある立体構造が風の侵入を防ぎ、冷気を遮断。外気温の影響を受けにくくなります。
💎 豆知識
総絞りの振袖は「括り」の数が20万粒を超えることも。熟練の職人が一つ一つ手作業で括るため、製作に半年以上かかる芸術品です。
総絞り振袖コレクション
💡 すべての総絞り商品は店舗でご試着・ご相談いただけます。
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コーディネート実例ギャラリー
全身とディテールで見る、冬の着物防寒スタイル
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よくある質問
冬の着物は本当に寒いですか?
着物は通気性の良い南方系衣服のため、防寒対策なしでは寒く感じます。しかし、適切なコートやインナーを組み合わせることで、洋服と同じくらい暖かく着ることができます。特にインナーにヒートテックを使用し、外側にコートを羽織れば、真冬でも快適に過ごせます。
洋服のコートを着物に合わせても良いですか?
カジュアルなシーンであれば問題ありません。ただし、袖口が広い着物に合わせるため、ポンチョやケープタイプがおすすめです。フォーマルな場では和装コートを選ぶのがマナーです。
成人式の振袖、どんな防寒対策がおすすめ?
成人式には華やかなファーショールがおすすめです。移動中はショールで暖かく、式場では外してスマートに。足元は七分丈のベージュ和装用ストッキング、インナーはVネックまたはUネックの七分袖ヒートテックで完璧です。
道行コートのレンタルはできますか?
はい、着物レンタルあきではファー、道行コート、ベルベットコート、ショールなど各種防寒アイテムのレンタルも承っております。着物とコーディネートしてご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
茶会に羽織を着ていっても良いですか?
お茶会や茶事の場合、羽織は席中では脱ぐのがマナーです。移動中や待合では着用できますが、お茶席に入る前に脱ぎましょう。防寒対策としては、インナーでの調整がおすすめです。
まとめ|冬の着物を暖かく美しく着こなすために
如月(きさらぎ)・衣更月の名の通り、冬の着物は重ね着で寒さをしのぐのが基本です。
外側からの防寒には、シーンに合わせた6種類のコートや羽織を活用。内側からの防寒には、VネックまたはUネックの七分袖ヒートテックや七分丈スパッツで賢く対策。この両面からのアプローチで、真冬でも暖かく美しく着物を着こなすことができます。
着物レンタルあきでは、防寒アイテムも含めた着物のトータルコーディネートをご提案しております。お気軽にご相談ください。
冬の着物を、暖かく美しく。
寒さを我慢せず、快適に着物を楽しむ。
着物レンタルあきが、冬の着物ライフをサポートします。
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