水無月(六月)◆【水辺模様単衣訪問着】池田重子コレクション | 着物レンタルあき

安部麗子(あき渋谷店店長)所蔵

梅雨の晴れ間に緑さす青葉が、夏の到来を伝えます。

6月は更衣(ころもがえ)の季節です。更衣(こうい)は単に衣服を着替える意味になりますが、更衣(ころもがえ)と読めば、季節に合わせて着物を着替える意味になります。

6月と9月は、裏のついた袷の着物から、裏を取った形の着物になります。

今回ご紹介する単衣(ひとえ)の訪問着は「日本のおしゃれ展」でご高名な着物研究家「池田重子先生」のお見立てです。

今から十数年前、スペイン好きの私は、ようやく念願かなって、かの地を旅することが出来ました。

添乗員を含めて12人のこじんまりしたツアーで、メンバーは家族的な雰囲気の中で旅行を楽しみました。

その移動バスの車中で、池田重子先生のお妹様、お妹様のご主人石井先生と、最初から最後までご一緒でした。

着物が好きですと申し上げたら、「重子をご紹介したら?」と石井先生が奥様におっしゃって、先生の名刺の裏に添え書きをして下さったのです。

そんなご縁で、目黒の「池田」をお訪ねいたしました。

若い頃の単衣の附け下げが派手になってしまったので、今すぐ必要ではないけれど、年齢に相応しい単衣の訪問着を用意しておかなければと思い、この単衣を選んで頂きました。

◆おさえた利休鼠の地色をバックに水辺の草が描かれている、本糸目友禅の訪問着です。

zentai.jpg

◆上前です。

zentai-mae.jpg

◆上前から後身頃にかけての構図です。
  深緑の流水に糸目糊の跡が効果的な水辺の草が涼やかです。
  手描きの線は勢いがあり、作者の緊張感が伝わります。

suso-2.jpg

◆上前の模様の部分です。

maesuso.jpg

◆前袖です。

maesode.jpg

◆後袖です。

usirosode.jpg

☆昨年の7月から1年間、安部所蔵の「昭和時代の着物」を季節ごとに
ご紹介して参りました。

2012年の7月からは、「コーディネートを見てみたい」とのお客様のご要望にお応えする形で、昨年来ご紹介した帯には着物を、着物には帯を合わせて、フルコーディネートでご覧頂きたく存じます。

☆7月は昨年の「鯉の紗袋帯」に合わせて、京都、祇園祭の茶会で着用した「源氏車に滝模様」の訪問着をご紹介いたします。

Instagram

#着物レンタルあきでUPしよう!