如月(二月)◆【梅の小紋】 | 着物レンタルあき

昭和45年 安部麗子(あき渋谷店店長)所蔵

本格的な春に先駆けて早春に咲く梅の花は、「さきがけ」「花の兄」とも呼ばれます。
寒さにもめげず、凛として気高い花の佇まいとほのかな芳香は、やがて来る春の訪れをいち早く告げてくれます。

初釜用にこの着物を購入した40年前は、二人の幼子を抱えて子育ての最中でした。
一日中着物を着て、姑のお茶やお花のお弟子さんのお世話から、家族全員の炊事、洗濯や掃除等をこなしていた時代です。

ある時この着物を着て外出から戻ったら、母乳が着物に染み出ていて、あわててシミ抜きに出したという思い出のある着物です。

梅の柄はどちらかと言うと、きりっとして近寄りがたい感じが多いですが、この小紋の梅は、大らかでのどかな雰囲気を醸し出しているところが好きです。

◆この着物は、梅の花を「ろうけつ染め」で型染めし、花芯の部分、そして花の周辺をまき糊の技法で箔置きが施されています。

梅の小紋=衣桁

◆柄の部分です。柄の周囲にまんべんなく糊を置き細やかな金箔を散らしています。
購入当時は、金箔が華やかでしたが、40年の歳月を経ていぶし銀ならぬ燻し金になりました。

梅の小紋=柄1

梅の小紋=柄2

◆拡大図です。手作業により金箔が縁取りされています。

梅の小紋=柄3

◆先に一日中着物を着用して生活していた時代があったと記しました。
その時の体験が着物を深く理解するのに大いに役立ち、着物への興味が一層増して今日に至っております。
 

◆3月は東京染め紅型、蝶の小紋をご紹介いたします。

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